小説「Axis of Fate」

案/絵/編集:たみぽん。文:水竜寺葵。オリジナルファンタジー小説。更新は約月1ぐらいです。

第3話⑥「異国の少女」Axis of Fate~大樹物語~

しばらくサウスの耳を触っていいた二人だが満足した様子で彼女から離れる。

 

「…ところでにぃはなぜサウス様と一緒に行動してるヨ?」

「一から説明するとめんどいが…目指す場所が同じだからだな」

 

スゥの言葉にアルファが答えた。

 

「?」

「ボクはね、くうかんのはざまってところに行きたいんだ。みんな、それぞれの目的は違うけど行きたい場所が同じだから一緒に旅をしているんだよ」

 

理解できなかったのか不思議そうにしている彼女にサウスも説明する。

 

「あ…なるホド。クーカンのハザマというところに向かってるのネ…うん、決めたヨ!一宿一飯の恩アル。一緒についてくヨ!」

「はぁ?待て、勝手に決めるな!」

「泊めてはいないんだけどね…」

 

彼女の言葉にアルファが驚きルアが苦笑を零す。

 

「ワタシ、お金全然持ってないアルが気にしなくても無問題(モウマンタイ)ヨ。恩は身体で返すからネ。サウス様守るし、魔物との戦闘は任せるヨ」

「全然話聞いてねえし…てか、ついてくる気満々だな…」

「あははっ」

 

一人で話しを決めるスゥの様子に彼が呟くと、サウスも苦笑した。